大人の絵本

大人のあなたに読んでほしい。 オススメ絵本。

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アンジュール ある犬の物語/ガブリエル・バンサン

アンジュール
作・絵:ガブリエル・バンサン 出版社:BL出版 発行日:1986

セリフのない絵本です。
鉛筆で殴り描きのようなデッサン画で語られるアンジュールの姿は
読む人の心に深く深く染み込みます。



走る車から犬が捨てられるシーンからこの物語は始まります。

この犬の名前がアンジュールなのか、それとも別の名前なのか説明はありません。

ただ 捨てられた犬の姿が淡々と描かれているだけです。

放り出された犬は飼い主を必死に追います。しかし車は無常にも走り去ります。

走る車を見ては飼い主を探す犬は ついに車道に飛び出して

それを避けようとした車は大事故を起こします。

予期せぬ出来事に驚いた犬は慌ててその場を立ち去り

ここから犬の放浪は始まります。

白黒のデッサン画。

線だけの絵。

小さな点のような犬の姿。

単純なシルエット。

何も語らない犬の姿。表情。

しかし 痛いほど犬の気持ちが伝わってきます。

読む人の心の中には自然とストーリーが生まれてきます。

だからこの本に言葉は必要ないのです…

躍動感のある犬のデッサン。

今にも動き出しそうなリアルな仕草。

首の傾き。足の動き。

焦りと失望と孤独が混ざったような複雑な表情。

たった1本の鉛筆で こんなにも沢山の感情を

言葉もなしに 表現出来るなんて…

言葉の囲いを消して、本から自由に無限に感じ取ること。

これこそ絵本の原点だとおもいます。

決して読んだ後ワクワクした気分にはなれません。

しかし読み終わった後 絵本に対する世界観が変わるのは確かです。

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テーマ:オススメの本 - ジャンル:本・雑誌

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